あの人が帰ってきた

あの人というか、私が5年間応援していた人。

韓国のアイドル  superjuniorのソンミン

元々、東方神起を応援していた私は東方神起が活動休止した後、悲しすぎて彼らの曲が聴けなくなった。(今でも聴くと涙が出るという後遺症っぷり)

そんな時に出会ったグループがsuperjunior。

決してイケメンとか、ダンスが飛び抜けて上手いとか歌が上手いとかそういうメンバーではなかったけど、すごく努力をする人に見えたソンミンのファンになって、彼を応援し始めた。

彼の声とか、ちょっと舌足らずな喋り方とか、控えめな笑い方が大好きだった。

初めてグループ全体じゃなくて一個人を応援して、彼を中心に置いて他のメンバーを見て、そういうことが只々楽しかった。

当時グループは人気絶頂で、歌をだせば一位を何回もとって、レギュラーや、ゲスト出演の番組もほぼ毎週あって、海外でも大人気で次々に功績を積み重ねていく。そんなグループが大好きだった。

ソンミンもミュージカルという分野で活躍を広げて、歌もなんだか上手くなって、チケットの売れ行きが良いアイドルNo.1にまでなって、自信がちょっとなさそうだった頃と比べてあきらかに堂々とグループの活動もするようになって純粋に嬉しかった。他のメンバーのファンに体重管理ができてないとか、デブだとか言われても、ちょっとくらい太ってて良い。だってこんなに一生懸命やってるから、自信持って頑張ってるからって思ってた。

でも2014年の9月から、私はひたすら水の中に潜っているみたいだった。すごく苦しくて、ずっと泣いていた。

言い訳かもしれないけど、彼女がいることはわかっていた。5月か6月か、彼とお揃いのものをSNSにアップし続ける女の人がいるという話が出ていた。検証写真もあった。別に平気だった。人気アイドルなんだし、そういう人がいたっておかしくないと思ってた。だから、熱愛疑惑からの本人がそれを認める流れも全然平気だった。ちょっと我慢の効かない女性だからあんまりアイドルの彼女には向いてないな、まあすぐ別れるかななんて冷静に分析みたいなことまでしてた。

平気だと思えなくしたのは彼の行動だった。

熱愛が発覚したら、お揃いのネイルの写真をわざわざブログにあげたり、彼女となんでそんなに?ってくらい堂々とデートしたり。

過去にラジオで彼女の愛称を呼び誕生日のお祝いをしていたという事実。ファンからの贈り物を彼女に横流し。彼女は当然それをSNSにアップ。

結婚を発表するタイミングだって最悪で、久々のグループの活動期間中に結婚発表は本当に、心の底から他のメンバーのファンに申し訳ないと思った。自分の推しのせいで、楽しみにしていた活動が汚されていくのを感じた。

自分について来られないファンはいらないといったような態度。自分ことをデビュー当時から応援してくれていた有名なファンサイトに対する仕打ち。

あえて兵役前に結婚がしたかったという彼の本心。

彼は、自分が2年と少し、兵役に行っている間にファンが待っていてくれると思わなかったのだ。彼はファンはどうせ待ってくれないと、奥さんという確実な小さな幸せを手に入れることを望んだのだ。

全てが信じられなかった。5年も応援していたのに。彼にはファンはすぐに消えていく存在としか思ってもらえなかったのだ。信頼してもらえなかった。むしろ、彼はファンを邪魔だと思っていた。彼が自信を持てるようになったことを勝手に喜んでいたのに、馬鹿みたいだ。彼は全く自分に自信を持ってなんかいなかった。

自分の応援は彼の自信に繋がらなかった。

国が違うし、そもそもアイドルに自分の応援が直結する訳がないと知っているわかっている。でも、それでも辛かった。こんなにもプロ意識のない人を応援していた自分が滑稽だった。恋愛だって結婚だって自由にすれば良い。でも、他のメンバーに迷惑をかけたり、今まで応援していたファンを邪魔者扱いするのはあまりにもひどい。

私は、応援することで彼を苦しめていたらしい。ファンは彼の重りで、身体中に巻きつく鎖だった。

そこまでわかってしまって、そう思ってしまってまで彼の応援は出来なかった。

結婚発表をする前に申し込んだ最後のライブで、私は泣いた。あんなに苦しいライブは初めてだった。こんな状況にしてしまって周りのファンに申し訳なくて彼のうちわが持てなかった。上げられなかった。

「THIS IS LOVE」という後続曲が彼の声、雰囲気にぴったりで、これで何もなかったらきっと彼の人気はもっと上がっていたのになと思ってまた泣いた。

twitterのトレンドに彼の名前があって、思い出したただの戯言。若気の至り。

もう誰も応援したくないって思ったのに、何故かまだアイドルオタクをやっている。でも彼のおかげで距離感は学べたかな?(強がり)